【FK8 CIVIC TypeR】K&G試作ラジエターを付けてサーキットでテスト

この動画の要約

本製品は、純正から変更された大型のアルミ製ラジエーターです。
トリプルターン方式という構造を採用しており、冷却効率を高める工夫がされています。
触媒の近くには遮熱板を設置し、不要な熱の影響を抑えています。
このラジエーターは、冷却水だけでなく、オイルクーラーとしても機能しています。

テストの背景と目的

ノーマルラジエーターの状態では、以前のテスト走行時、今回のテスト日より気温が低い環境でも、アウトラップを終えて**1周目の1コーナー(デグナー)に到達する前にオーバーヒートしてしまっていました。
今回のテストは、この試作ラジエーターを装着することで、まず「1周のタイム計測が可能になるか」を確認することを第一目標として実施されました。
最終的な目標は30分連続して走行できるレベルにすることです。

テスト結果と効果

テストの結果、このラジエーターを装着したことで、ノーマル状態と比較して**明確な効果が得られることが確認されました。
一度目の走行では、クーリング走行後とはいえ、アウトラップを経て1周走行した際の水温は110度台に収まっており、以前のように1周目の序盤でオーバーヒートすることはなくなりました。
二度目の走行では、クーリング走行からのアタックを開始。
水温は周回中に上昇するものの、デグナーやヘアピンといった負荷のかかるセクションでも110度付近で粘りを見せる傾向があり、すぐに120度まで達してしまうノーマル状態とは大きく異なりました。

ブレーキング時には110度まで水温が下がる場面もありました。
このテスト走行で、2分29秒台のタイムを記録しています。
ラジエーター交換により、サーキットでのタイムアタックなど、短時間であれば十分な性能を発揮できる車両になったと感じています。
ノーマルと比較して、水温の上がり始めが緩やかで、110度付近で安定しやすい点が大きな違いです。

今後の課題

今回のテストで効果は確認できたものの、連続して長時間走行するためにはラジエーター以外も改善が必要であることが分かりました。
その主な原因として、車両の構造上、ラジエーターに十分な量の走行風が当たっていない可能性が高いことが挙げられています。
特に、前期型グリルの開口部の狭さや、インタークーラーが手前にあることなどが影響していると考えられます。
15周のような長時間のレースには、まだ厳しい状況です。

今後の展望

今後は、ラジエーターの性能を最大限に引き出すために、風をラジエーターに効率良く当てるための対策を検討・実施していく予定です。
具体的には、エアロパーツ(エアロボンネット、バンパー交換、グリル開口部拡大など)の導入や、インタークーラーのレイアウト変更などが含まれます。

この試作ラジエーターは、FK8シビックタイプRでのサーキット走行における冷却性能を確実に向上させ、タイムアタック等を可能にする効果が確認されました。
さらなる改善により、連続周回性能の向上を目指していきます。