K&G C72オイルクーラー内蔵ラジエーター ZC33SとZN8で実力検証

水温と油温を安定させるK&GのC72オイルクーラー内蔵ラジエーターをカスタマー車両のZC33Sスイフトスポーツとスーパーオートバックスサンシャイン神戸のZN8 GR86に装着し、2022年12月のレブスピード鈴鹿サーキットランミーティングで谷川達也がテストレポート。車種ごとの効能を探りました。ウエット走行のオンボード映像はフルラップを収録しています。

動画の要約|K&G C72 オイルクーラー内蔵ラジエーター 特長と実力検証

K&G C72 スーパー クーリング システムは、各種ラジエーターなどをラインナップしています。
その中でも、水温と共に油温も安定させたい車種向けに開発されたのが「C72 オイルクーラー内蔵ラジエーター」です。
このラジエーターは、**軽量オールアルミ製**で、純正と同じ形状のため**ボルトオンでの装着が可能**です。最大の特徴は、**水温と油温の上昇を同時に抑えることができる**点です。

今回は、このC72 オイルクーラー内蔵ラジエーターを、ZC33S スイフトスポーツとZN8 GR 86に装着し、鈴鹿サーキットで実力検証を行いました。

**ZC33S スイフトスポーツでのテスト結果**

ZC33Sに装着してテスト走行(雨がばらつくコンディション)を実施しました。
その結果、**走行中の水温は90度弱、油温は100度ちょい**というデータが得られました。

* テストを担当した谷川選手からは、「チューニングがある割には水温が冷えすぎ、オーバークールぐらい冷えすぎ」という評価をいただきました。
このことから、**夏場でもそこそこ周回を重ねても水温は大丈夫**だろう、との見込みが示唆されています。
* 開発担当者によると、水温、油温ともに**「狙い通りの結果が出た」**とのことです。これにより、**ユーザーは安心してサーキットで連続走行が可能**になると述べています。

**ZN8 GR 86でのテスト結果**

ZN8 GR 86についても検証を行いました。

* 以前の筑波でのスーパーラップテストでは水温が高いという課題がありましたが、**再開発を行い、鈴鹿でのテストでは水温が95度ぐらいまで下がり、連続走行が可能**になりました。
* 油温については、**115度ぐらいで収まっており**、開発担当者からは**「今の状況で十分満足いく結果が得られた」**とのコメントがありました。
* 以前のZN6型86での夏場連続周回テストでは、水温が95度程度、油温が120度弱まで上昇していたことと比較しても、ZN8用は油温が低く抑えられています。
* ただし、油温は「狙いよりはちょっと高い」という認識があり、水温についてもまだ改良の余地があるため、**今後も開発を進め、さらに安心できる商品を目指していく**とのことです。

**結論**

K&G C72 オイルクーラー内蔵ラジエーターは、ZC33S スイフトスポーツおよびZN8 GR 86において、**水温と油温を効果的に抑制**し、特にサーキット走行時などの高負荷条件下での**熱ダレを防ぎ、連続走行時のパフォーマンス維持に大きく貢献**することが実証されました。
ZC33S用はすでに狙い通りの冷却性能を発揮しており、ZN8用も今後の開発によりさらなる向上が期待されます。